浅田真央さんのアイスショーBEYONDの立川千秋楽公演に行ってきました。私は立川千秋楽公演に行くまでにすでに10公演以上見ていたのですが、とくに立川千秋楽公演では非常にレベルの高い、浅田さんの言葉を借りるのであれば「神がかった」演技の数々を見ることができました。
この感動を忘れたくない!という思いから、観戦記録を残します。
めちゃくちゃ良いところ 立川
まず、立川に行って「すごく良い町!!!」と感動しました。
ほど良く栄えており、自然もたくさんある。それでいて、30分程度で乗り換えなく新宿まで出られるちょうど良い立地。立川駅近くにはikeaもあるし、今回のBEYONDの会場となった立川立飛アリーナの近くには、ららぽーと立川立飛がある。当日、ららぽーと内には親子連れがたくさんいました。
BEYONDの観戦のため数日滞在した感想は、「子育てするなら立川」でした。
立川は浅田さんが「マオリンク」を作る場所でもあります。自然もあって、ほど良く都会で、それでいて人がたくさん集まってくる。何よりも子どもがたくさん集まっている。マオリンクを作るにはぴったりの町だ!と思いました。
毎回、BEYOND開幕前の株式会社 立飛ホールディングスさんのCMで「空と大地と人がつながる”ウェルビーイングタウン”」と言っていましたが、これが「ウェルビーイングタウンか~!」と納得しました。
ところで、私は立川にめちゃくちゃ感動していますが、実は立川に来るのは2回目です。
1回目は3月のBEYOND立川公演。その時私は、さいたまスーパーアリーナで開催されていた世界フィギュアスケート選手権と掛け持ちで観戦しており、BEYONDのお昼公演が終了するとともに、「世界フィギュア間に合わないよ~」と猛ダッシュでさいたまへ。BEYOND公演前も雨が降っていたことから、傘を差して周囲を見ることなく【立飛駅~立川立飛アリーナ】間しか歩いていません。
ギリギリで世界フィギュアに間に合いましたが、このシークエンスを聞いた周囲のスケオタ友達からは「狂ってる」と誉め言葉(?)をいただきました。ちなみに、私のほかにも数名(片手で数える程度ですが)「狂ってる」人がいたのを覚えています。みんな、もっと狂おうぜ。
話がそれました。
感動的なキャスト挨拶
立川千秋楽公演では15公演が行われ、残り11公演となった公演から、公演後に1人ずつキャストの挨拶-浅田さんの言葉を借りるのであれば、BEYONDの思いを語ってもらうーが行われました。私がこの挨拶を聞けたのは、小山渚紗さん、今井遥さん、柴田嶺さん、田村岳斗さん、そして大千秋楽の浅田真央さんの5人です。以下は挨拶内容(公演後に記憶を頼りにメモしたので正確ではない)と感想です。
小山渚紗さん
BEYONDの練習が始まったのはちょうど2年前。有名なスケーターばかりで自分がここにいて良いのか悩んでいた頃があり、練習の帰りに柴田くんに相談した。
スケーターは十人十色。それぞれに良いところがある。(小山さんのスケートの)良さを座長が見出だして選んでくれたんだから、一緒に座長についていこうと言われて吹っ切れた。その言葉は自分の中で今もとても大事にしている。
コロナ禍が始まり自分が何がしたいのかわからなくなったが、座長がキャストに選んでくれて本当に楽しい時間を過ごすことができた。座長はスケート人生の恩人です。
https://twitter.com/hiroooo923/status/1680087490907213824?s=20
小山さんはBEYONDの公演を通じてファンがかなり増えたのではないでしょうか。私のツイッターのタイムラインではBEYONDの公演後、小山さんの演技、表現力を称賛するツイートが多く見られます。
私自身も彼女の魅力に気が付いてしまった一人です。
今井遥さん
現役引退の日、「これでスケートをするのは最後」と決めていた。その後全く練習をしておらず、真央ちゃんからオファーを受けた時はとても悩んだが、オファーを受けたのはアイスショーの座長が小さい頃からの憧れである真央ちゃんだったから。
初めて真央ちゃんと会ったのは13年前シニアデビューのグランプリフランス大会。初めてで緊張している私に「食事は〇時からだよ!」「フランスグランプリはエキシビションがメインだから!」と声をかけてくれた。(浅田さんの「私が言ったの!?私が!?言ってない、言ってない!」のリアクションを受けて) 13年前に言ってました!(笑)
真央ちゃんはスケートも上手で、性格も良くて本当にこんな人いるのって思うほど。13年前も今も憧れで大切な存在です。 BEYONDスケーター全員に尊敬できるところがある。
https://twitter.com/hiroooo923/status/1680151562382090242?s=20
https://twitter.com/hiroooo923/status/1680186456353144833?s=20
私は今回の今井さんの挨拶を聞くまで、浅田さん今井さんの絆がここまであるとは思いもしませんでした。改めて考えてみると、サンクスツアー~BEYONDと連続で出演しているくらいなので、お互いにとってお互いが大切な存在なんでしょうね。
ちなみに、今井さんが話していた13年前のグランプリシリーズフランス大会ですが、2010~11シーズンのグランプリシリーズです。当時浅田さんはバンクーバー五輪後ジャンプ作り直しの真っ最中。ジャパンオープン、グランプリシリーズNHK杯、そして今井さんと出会ったグランプリシリーズフランス大会すべて全く嚙み合わない演技で精彩を欠きました。おそらくかなり苦しい時期だったはず。
そんな時期に「試合よりもエキシビションがメインだから大丈夫!」と今井さんを気遣う気持ちが伝わったんでしょう。浅田さんも今井さんのことを「遥ちゃんはいつも私のことを隣で支えてくれる大切な存在」と話していました。
柴田嶺さん
この挨拶はYouTubeに上がっています!!!そちらを見ましょう!!!
名言「真央ちゃんをリフトするということは、国の宝をリフトするということ」が生まれました。
というか、柴田くんは現役時代高橋成美さんをリフトしていたんですよね。国の宝をリフトしすぎ問題。
ペア競技は、女性は落ちたら大怪我をするという怖さがあるし、男性はリフトしている女性の命を預かっているという怖さがありますよね。浅田さん、柴田さんの2人が覚悟を持ってペアに取り組んだ結果、BEYONDでは素晴らしいプログラムの数々が生まれました。
私は浅田さんが「柴田さんとペアで現役復帰する!」と言い出さないかひやひやしていました。白鳥の湖でスロー2Lo跳んでいますが、やろうと思えばスロー3Loも行けそうですよね。
田村岳斗さん
BEYONDを見に来た皆さんはセンスが良い。なぜなら僕が一番見たいアイスショーはBEYONDだから。でも一生見ることは叶いません。
今日は座長の裏の話をします。座長の表現力と諦めない力について。
いつかの公演時に4つのテーブルでそれぞれ4人が食事をしていた。座長がスープを飲んで「優しい味がする」と言った。美味しいとかはわかるが、優しい味と表現する人に初めて出会った。 最初の言葉は誰に言っているかわからなかったから一人言を言っていることにして無視したが、「優しい味がするよ!」と再び座長に言われた。
その時も他に人がいたので、自分に言われていないことにして無視した。 普通の人なら諦めるがうちの座長は「ねえ!優しい味がするよ!」と僕の方を見て言ってきた。 さすがに自分に向けて話しかけていると判断して「ああ、そっか…」と返事した。この返事が正しかったのかどうかわからないが、何も言われなかったので正しいと思うことにした。
僕もこの1年で優しい味がわかるようになった。(小林レオニーさんから「本当に優しい味が分かるようになったんですかー?」とツッコミに返して)この前食べた焼き肉屋の白菜キムチ、優しい味がしました。
座長の諦めない力について、2日前昼公演で自らの演技に納得がいかなかったらしく、公演の間3時間もないのに練習をしていた。 どんな人間でも失敗をするが、その後の言動でどれだけ器が大きい人かどうかがわかる。うちの座長のように器の大きな人と1年間一緒にやってこれてとても光栄に思う。
年長者としてみんなに言いたい。まだ終わっていないぞと。僕の足を引っ張らないように頑張ってほしい。
https://twitter.com/hiroooo923/status/1680804266343268352?s=20
このちょっとおふざけチックな挨拶がなんとも岳斗先生らしい。
岳斗先生が「焼き肉屋の白菜キムチ」が「優しい味がする」と称したのは、立川千秋楽公演前に怪我をして一部公演を休演した中村優くんと行った焼き肉屋だったからですかね。
ちなみに、岳斗先生は浅田さんが公演の間3時間もないのに練習をしていたと言いましたが、実はその練習をずっと見てくれていたのが岳斗先生だったと浅田さんから明かされていました。自分からはそのことを明かさないところも岳斗先生らしいです。
岳斗先生はおそらく他のキャストとは異なる経緯によりBEYONDに参加することになったと推察しますが、今となっては彼がいないBEYONDは考えられません。
浅田真央さん
BEYONDを作っていくときに色々なことがあり、時にはあきらめそうになったこともあった。ストップをしてしまう時もあったが、メンバーは私を信じて待っていてくれた。
主催者であるヒーローズチームに「もう無理かもしれない」と伝えたとき「真央ならできる」と言ってくれた。そんなときメンバーはずっと待っていてくれた。心配をさせてしまったかもしれないが、みんなでいろんなことを乗り越えてここまでこれた。
今となってはこのメンバーはなんでも話しあえる最強のメンバーだと思っている。いつも控室では動物園のようにとってもにぎやか。「もうこんなにぎやかな空間も今日で終わりか」と寂しく思ったが、みんながいたからここまで来れた。感謝しています。ありがとう。
そして、これまで全国の皆さんがBEYONDを見に来てくれた。私たちは素晴らしい舞台で演技することができて幸せ。ありがとうございました。スケーター、お客様だけでなく私たちを支えてくれたスタッフの皆様、製作チームの皆様、本当にありがとうございました。
本当にこの公演(=大千秋楽)はみんなが神がかっていたと思う。やはり最終公演ですごく緊張していたが、ここにいるみんなが支えてくれて、スタッフが支えてくれて、そして何よりお客様の声援や拍手が私たちの心に届いた。
BEYONDのご家族の皆様、無事終わったよ。多分母も上から私たちをぐっと支えてくれたと思う。ライブ配信で応援してくれた皆さんもありがとうございました。皆様のおかげで最高の公演となった。本当にありがとうございました。
BEYONDはこれで終わりを迎えるが、私たちはまた新たなスタートを切る。これからも挑戦してBEYONDしていく乗り越えていくという気持ちは変わらない。これからも乗り越えていくので、これからも応援よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
神がかった演技の数々
大前提として、BEYONDは1公演1公演全力で取り組んでいることが伝わってきます。しかし、今回の立川千秋楽公演ではこれまでに増して「神がかった」演技の数々を見ることができました。
まさに「進化の物語」。私は初回公演である滋賀公演も観戦しており、その時もあまりの完成度の高さに驚きましたが、初回公演から比べ物にならないくらい進化し続けてきたと思います。
滋賀公演時は120%、千秋楽公演では150%といったところでしょうか。限界を超えて進化し続けるアイスショー、このアイスショーに出会えたことを本当に嬉しく思います。
唯一残念だったことは立川千秋楽公演では、中村優くんが怪我で出演プログラムを減らしていたことでしょうか。残念というよりは、予定通り滑らせてあげたかったと表現した方が適切かもしれません。それでも、ずっと休演していたところから復帰して少しずつ出演回数を増やしていきました。
観客全員が彼が苦労していたことをわかっていたので、彼が登場した時の歓声や拍手がすごかったですね。公演中5本の指に入るくらいでした。
休演が続いていたことや、復帰後も本当に負担がかからないプログラムしか出演しなかったことを考えると、怪我した箇所は治っていないんでしょうね。最後だから無理をしてでも復帰を決めたんでしょう。彼のお父さんも「痛いんだろうな」という旨のツイートをしていました。あとはダメージが少ないことを祈るばかりです。
これからの期待を込めて
BEYONDは本当に素晴らしいアイスショーでした。BEYONDは私の心の中に一生残り続けるでしょう。
浅田真央さんはインスタグラムで早速「次は『BEYOND The Final』を越えたい」「また、お会いできる日を楽しみにしています」と投稿しています。まだまだ彼女の中には様々な構想があり、止まるつもりはないようです。
それならば、私も次を楽しみに待ちましょう。私自身も「また、お会いできる日」までに色々なことをBEYONDして、乗り越えて、進化して、その時を待とうと思います。次にどんなことをしてくれるのかが楽しみで仕方がありません。
BEYONDに携わった人すべての未来が輝かしいものであるようにと願いを込めて、この記事を締めくくりたいと思います。
★BEYONDがどんなアイスショーなのか解説しています。
★BEYONDの演目について解説しています
★BEYONDがなぜ成功したのか考察を行っています。
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