はじめに
この記事では、浅田真央さんが座長を務めるアイスショーBEYONDの演目紹介を行います。
BEYONDでは15個のプログラムを演じるため、3回に分けて演目紹介を行っています。今回は最終回11~15個目のプログラム(+立川千秋楽公演で行ったスペシャルプログラム)です。
演目紹介
11.白鳥の湖(2012~13 FS)
シェヘラザードが前半のハイライトとすれば、白鳥の湖は後半のハイライト。
こちらも白鳥の湖のバレエ演目を氷上で再現するという意欲作。少なくとも日本国内のアイスショーではこのような試みはありませんでした。アーカイブ配信時に確認したんですが、白鳥の湖だけで20分近くあるんですよね。
冒頭、夜の湖に舞う白鳥の表現も素敵ですし、何といっても一番の見せ場は浅田真央さんが終盤に行う黒鳥32回転グラン・フェッテの再現でしょう。浅田さんが連続で見せる高速ツイズルは32回転どころかもっと回っているのでは?と思うほど。
バレエであれば同じ場所に留まって32回転することになりますが、リンクいっぱい駆け巡りながらツイズルを行い続けて32回転を回っており、非常に迫力があります。浅田さんの黒鳥衣装は右足はふつうのベージュ色タイツですが、左足が黒色タイツとなっており、左右で色が異なっています。
浅田さんは悪魔ロットバルト(田村さん)によって白鳥に変えられてしまったオデット、そして悪魔ロットバルトの娘であるオディールを演じます。オデットはまだ誰も愛したことのない男性によって愛を誓われることで、白鳥にされてしまった呪いが解けます。
王子(柴田さん)はオデットに対して、愛を誓うから舞踏会に来てほしいと招待します。しかし舞踏会では、王子はオディールのことをオデットだと思い込むよう悪魔に仕組まれており、王子はオディールに対して愛を誓ってしまう…。
そして「はっはっは、だまされたな!ばかめ!」とでも言うかのように、悪い笑みを浮かべてリンクを去っていく悪魔ロットバルトとオディール…。そして後悔、だまされた自らへの情けなさ、様々な思いを抱えた王子が大型モニターの光の中に包まれていく…。
最後、白鳥の湖の王子の感情が乗り移ったかのような様々な思いを抱えた柴田くんの表情には鳥肌が立ちました。
12.チャルダッシュ(2006~07 FS)
毎回白鳥の湖が終わりチャルダッシュへの導入ムービーが流れると、素晴らしい時間の終わりが近づいていることを思い知らされます。このムービーは浅田さんが本棚から「チャルダッシュ」という本を取り出して開くと、チャルダッシュで演技するキャストが絵になっています!かわいい!
チャルダッシュは浅田真央さんが過去に演じたプログラムの編曲ほとんどそのままで、群舞として生まれ変わりました。肩を上下する振り付け等は浅田さんのプログラムから持ってきたものでしょう。
何と言っても衣装がすごくおしゃれでかわいいです。カペラノことカッペリーニ/ラノッテ組のカッペリーニさんが良く着ていたふわっふわスカートを思い出すような回転するに従いふんわり広がるスカート、民族衣装のような雰囲気もありとても良いです。
チャルダッシュは松田さんが中心となって群舞を踊りますが、実は松田さんは11年前にショートプログラムでチャルダッシュを演じていました。この時も音をとらえた非常に魅力的な演技をしていましたが、今回約10年ぶりにこのプログラムを演技することになり、さらに進化した表現を見せてくれました。
彼女がチャルダッシュの終盤手前でソロで見せた演技は非常に素晴らしかったです。かわいらしく、伸びやかで、楽しそうで、軽やかで。松田さんはノービス~ジュニア時代から日本トップクラスのスケーターとして活躍していたため、私は10年以上前から彼女のことを知っていました。この約30秒ソロ演技に10年間の彼女の成長を感じ、一人涙ぐんでいました。
浅田さん現役時のプログラムの要素そこまで多くないんですが、なぜか毎回演技の最後の方では2007年世界選手権フリースケーティングでノーミス演技を行いガッツポーズをする浅田さんが頭に浮かびます。
13.カプリース(2009~10 EX)
カプリースが始まる前の導入ムービーがすごくきれいです。浅田さんが氷の結晶のようなものを触れた瞬間、降り注ぐ黄金の粒。
そして暗闇の中浮かぶ浅田真央の影。
一番の見せ場に持ってきたプログラムはバンクーバー五輪シーズンに演じていたエキシビション「カプリース」。かつて19歳で演じた名プログラムが13年の時を越えてよみがえりま👇。
前半のジャンプパートをすべてステップに変えて、終盤はクリムキンイーグルを入れました。最終盤のソロ演目であるにもかかわらず、なぜか19歳で演じたころよりもプログラムの難易度が上がっています。
「あなた…32歳ですよね?ここまでかなり出演してきてまだここまで動けるの?」と思わずにはいられません。先日のインタビューで「私には人より体力があることに気が付いた」と発言していました。いや、さすがに気が付くの遅すぎて草。その構文が許されるのはアナスタシア・グバノワだけなんよ。
このプログラムだけでもBEYONDのチケット料金の元が取れるすごいプログラムです。
32歳のカプリースは明確に観客に見せることを意識して演技していますね。19歳のカプリースも素敵でしたが、32歳のカプリースはさらに素敵です。13年前の私に「その時のカプリースよりも難易度上げて、32歳の浅田真央がカプリース滑っているよ」と言っても信じてくれないでしょう。
14.愛の夢(2010~12 FS)
カプリースが終わるとBEYONDの旅の終わりを感じます。
チャルダッシュ→カプリースと高まった、高まりすぎた気持ちを抑えてくれ、最後のBEYONDエンディングへと流れを紡いでくれます。
両手を広げて歩いてくるような振り付けは、浅田さんがかつて演じていた愛の夢のステップシークエンスで行っていた振り付けですね。懐かしいです。
愛の夢ではスケーターが少しずつ登場してきて、スケーター一人一人と浅田さんがふれあい、最後はピンク色のような暖かい光の中にスケーターが消えていきます。
立川大千秋楽では、ここのふれあいで一人ずつバラを浅田さんに渡していました。バラを持っているので片手でバラを持ちながら、片手で演技する浅田さん。素敵な演出でした。
十数回見ていますが、毎回物語の終わりのような、何とも表現しがたいさびしさ、温かさが心に残ります。
15.BEYOND
愛の夢でアンコールをすると、BEYONDのテーマ曲とともにスケーターが再度登場します。
リンクを舞い、3方向に音楽に合わせてお辞儀をして、演目を締めくくります。
浅田さんも語っていますが、羽がついているような衣装は不死鳥のようです。BEYONDのテーマ曲の華やかさもあり「今日の公演はここで終わりだけれど、私たちの旅はまだ続いている」そして「これから先も今日の自分を乗り越えて進化し続ける」という覚悟を感じることができます。
BEYONDという素晴らしいアイスショーの最後を締めくくるにふさわしいプログラムです。
16.スペシャルプログラム
立川千秋楽公演のみ、スペシャルプログラムがあります。
BEYONDのテーマ曲のピアノバージョンで、まるで羽のような薄い布を持ったスケーターたちがリンクを舞います。
このプログラム…卒業式がテーマなんじゃないかと思うんですよね。最後、メンバーで花道を作って一人ずつ挨拶を行います。そして一人ずつリンクから去っていくメンバーを浅田さんが見送っていきます。
そして最後に浅田真央さんがリンクを1周して去っていくと、リンクの大型モニターに投影されている”BEYOND”の文字が崩れて消えていきます。これが旅の終わりということなんでしょう。
おわりに
今回はBEYONDの演目紹介+感想の第三弾でした。何とか千秋楽公演までに投稿ができて安心しています。こんな神アイスショーが終了してしまうのは大変由々しき事態なんですが…、浅田さんはさらなるアイスショーを考えているみたいなのでそちらも楽しみにしたいところです。私の心の中にBEYONDはずっと残り続けると思います…。
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★BEYONDがどんなアイスショーなのか解説しています。
★BEYONDの演目について解説しています
★BEYONDがなぜ成功したのか考察を行っています。
★立川千秋楽公演の現地観戦記録です。
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