2023年9月13日~16日に大阪で開催されたジュニアグランプリシリーズに行ってきました。
日本で開催されるジュニアグランプリシリーズは7年ぶり!何気に私にとっても初めてのジュニアグランプリシリーズ現地観戦でした。
会場
大阪の外れの地・関空アイスアリーナ
会場は大阪の関空アイスアリーナです。
大阪と言っても大阪のかなり外れ。最寄り駅は「りんくうタウン」駅になりますが、1駅隣は関西空港駅になります。
新幹線で新大阪駅まで来てから会場に向かうよりも、飛行機で関西空港に飛んで会場に向かう方が多分楽です。
関空アイスアリーナはナショナルリンクとなっているので、日本の強化選手はよく練習で通っているリンクになりますし、強化選手合宿も行っているリンクになります。日本選手はどんな場所にあるのかわかっているので驚きはないでしょうが、海外選手からしたらイメージしていた”Osaka”のイメージとは全く異なっていてびっくりしたのではないでしょうか?
道頓堀のグリコのマーク、ガチャガチャしたネオンの光と人混み、たこ焼き、お好み焼き、屋台みたいなイメージとは全く異なるリンクの後ろには一面に広がる海。近くにアウトレットがあるので、アウトレット方面には人がたくさん向かっていますが、リンク付近にはほとんど人がいないような感じです。
落ち着いた雰囲気で海が近くにあって、個人的にはかなり好きな雰囲気です。
めちゃくちゃ寒いところ・関空アイスアリーナ
ジュニアグランプリシリーズが始まる前に、関空アイスアリーナの公式X(Twitter)で寒さの脅しがありました。
関空アイスアリーナは寒いところです pic.t witter.com/gUKqH8rGWk
— 関空アイスアリーナ (@kankuicearena) September 10, 2023
実際のところ、本当にめちゃくちゃ寒かったです。
常設リンクは氷が溶けないように寒さを逃がさないような構造になっており、かなり新しいリンクなので本当に寒さがリンク内に籠っていました。
参考までに私の当日の服装をお伝えしましょう。
寒い寒いという噂を聞いていたので、下は少し生地が厚めな長ズボン、上は半袖シャツの上にリンク内ではもこもこパーカーを羽織っていました。ヒートテック等はつけていませんでした。会場内では折り畳み式のクッションを下に敷いて、ひざ掛けをかけて観戦していました。
最初は「余裕余裕~♪」と思いながら見ていましたが、時間が経過するにつれてかなり寒さが堪えました。よく寒い会場としてKOSÉ新横浜スケートセンターに名前があがりますが、新横浜以上に寒かったですね。製氷時間には必ずリンクから出て体を解凍させていました。寒暖の差が激しすぎてかなり体力を奪われましたが…。
トイレ少ないよ・関空アイスアリーナ
スケートファンなら気になる会場のトイレ事情ですが、かなり少なかったです。
リンク前の公園にあるトイレも使用して何とか回せていたような印象でした。
ただし、その公園でイベントを行っていることもあるので、公園利用者が多かったらさばけていなかったのではという気がします。この辺りは結構注意が必要ですね。
感想
私は9月16日のみの観戦だったので、女子FSを中心に観戦していました。
全体的な感想
フリースケーティングの演技は、ショートプログラム下位の選手から演技をしていきます。
後になれば後になるほど、実力者が登場してくるわけです。特にジュニアグランプリシリーズは出場選手の実力差が大きいので、色々と傾向が見えてきました。
- 後半の選手ほどスピードが出ている。
- スピードが出ている選手ほど、流れの中でジャンプを跳んでおりジャンプに幅がある。
- 前半の選手はあまりスピードが出ていない。
- スピードが出ていない選手は高さを出してジャンプを回ろうとするが、着氷に流れが出ないのでGOEは伸びにくい。
前半選手→後半選手と、どんどんスピードが上がっていき、ジャンプでの回転をどのように回るのかも変わってきたように見えました。やはりスピードは正義。
あと、やっぱりジュニア全体のレベルが上がっていますね。
今も現役である超人エリザベータ・トゥクタミシェワのジュニアグランプリシリーズデビュー戦でのスコアをご存じですか?132.32点です。フリーだけのスコアではなく、合計でこのスコアです。このスコアで優勝しています。
確かにこの大会はやや他の大会と比較してレベルが低かった感があるのと、リーザも実力全然出せていなかった感もあるのですが、一昔前ならSP50点、FS100点で合計150点がジュニアトップ選手の基準でした。もちろん今とは採点ルールも採点傾向も異なるのでそのまま比較はできませんが、前半グループでもかなり見ごたえがありましたし、150点を越えた選手は10人近くいました。
島田 麻央
昨シーズンからトリプルアクセルの助走を短くすることで安定感が増しました(なんでやねんと大阪開催に合わせて、大阪弁でのツッコミ)。一方で、3Aと4Tの両立にはかなり苦戦していますね。あのソフィア・アカチエワでさえ3Aと4Tの両立にはかなり苦戦していて安定させるのに時間がかかっていたので、私たちが考える以上にこれらジャンプの両立は難しいのかもしれません。
彼女のすごいところは、すべてを自らのコントロール下に置いていることではと思っています。ジャンプを含む要素や、要素以外も含めて彼女のコントロール下から外れる部分が全くないように感じます。それが中学生にして「麻央様」と呼ばれる所以でしょうか。同じく”Mao”である浅田真央さんが「真央ちゃん」と呼ばれているのと対照的です。
ジャンプ構成としてはもう少し難しくしても良いですね。3Lz以下のジャンプのミスが全くないので、もう少し難易度が高いジャンプを後半にまとめたいです。この構成でどうでしょうか。
3A,4T,3Lz+3T,3Lo//3S+3T+2T,3F+2A,3Lz
髙木 謠
“Yo Takagi”が”Yota kagi”に聞こえて笑いそうになるの巻。
1戦目はあまり緊張で動けていないような印象でしたが、2戦目である今大会では彼女本来の伸びやかなスケートができていたように感じました。1戦目はここでダメだったら2戦目がなくなるという緊張感があるのかもしれません。
ジャンプ構成としては、3Lzと3Tを2回ずつという他のジュニアトップ選手と比較して、そこまで難易度が高い構成ではありませんが、PCSが全項目7点台中盤~後半でまとめてかなり点数を稼ぎました。強かったですね。スコアとしても188点というハイスコア。2-4位だとJGPFは厳しいですが、今後に向けてかなり力になるスコアと銀メダルになりました。
櫛田 育良
銅メダルをあと一歩で逃す悔しい演技になりました。キスアンドクライでそこまで落ち込んだ様子でなかったのがせめてもの救いですが…。4位なら2戦目派遣があるはずなので、そこでリベンジしたいところです。
木下トロフィーではジャンプミスが多く、プログラムの輪郭が全く見えませんでしたが、今回はミスがありながらもプログラムの良さが感じられる演技でした。盛り上がりはないんですが、大人かわいいと言うか、すごくおしゃれなプログラムです。
冒頭一瞬目を逸らす?伏し目がち?になるんですが、そこから演技開始扱いになるのか?がずっと気になっていました。結論としては、演技開始扱いとなっていませんでした!!!やはり、明確に動き出していないと演技開始扱いではないんですね。一度、冒頭に顔芸するプログラムをだれかやってほしいです。
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