浅田真央アイスショーBEYOND紹介③【演目】

目次

はじめに

この記事では、浅田真央さんが座長を務めるアイスショーBEYONDの紹介を行います。

過去2回では、どのようなアイスショーなのか、他のアイスショーと比べてどのような特徴があるのかを紹介してきました。今回は第3回として演目を紹介します。

演目紹介

0.オープニング

私が初めてBEYONDを観戦した初回滋賀公演、まず映像の美しさに目を奪われました。森の中で眠る浅田さん、そしてBEYONDの旅地が次々と投影されていき、BEYONDの旅の始まりを予感させます。

そして浅田さんの「これは、私たちの進化の物語」というアナウンスからオープニングムービーが流れ出します。

キャスト紹介のオープニングムービーでは、5つのリンク内大型モニターに投影されている映像がすべて異なっているのがすごい!そしてキャスト全員がオープニングムービーで行っている振り付けが全員それっぽい!中村優くんがクールに帽子を被る様子、田村岳斗先生がうつむき加減で歩いてくる様子は「あ~キャラに合っている」と感じられずにはいられません。

ちなみに、このオープニングはBEYONDのサントラ「HEART OF BEYOND」に収録されています。が、浅田さんの「これは、私たちの進化の物語」が入っていないので私は毎回自分で「これは、私たちの進化の物語」と言っています。

BEYONDはキャストだけのものではなく、見に来てくれた観客たちのものでもあるから、「あなたたち観客の進化の物語でもあるんだよ。だから、あなたも自分でアナウンスするんだよ」と言われているような気がします(完全に気のせい)。

オープニングムービーの華やかな雰囲気を引き継いで、1つ目の演目に入っていきます。

1.Sing Sing Sing(2008~09EX)

出演スケーター:全員

華やかなジャズナンバーでオープニングを飾ります。

金色の衣装と演技がまるでシャンパンのような華やかさ、はじけるような雰囲気があるプログラムで、一瞬にしてBEYONDの世界観に包まれます!!BEYONDは金色にイメージなので、このプログラムは非常にBEYONDっぽいです。また、全方位に対してアピールがあることがとてもうれしいです。

最後に浅田真央さんが帽子を投げて、その帽子が空を舞いBEYONDの旅が始まっていきます。

完全にこれは個人の意見なんですが、手拍子する振り付けがあるのは良いですね。ジャスナンバーだと毎回観客の手拍子が表拍派と裏拍派で分かれます。私は手拍子過激派なので、「ジャズなんだから裏拍で手拍子せえよ!!」と毎回思っているんですが、キャストの皆さんが手拍子をしてくれると観客も「あ、それが正しいのね~」とそこに合わせて手拍子してくれる印象があります。結果として、みんな幸せになれるのです。

2.I Got Rhythm(2012~13 SP)

出演スケーター:浅田、田村、中村、山本、エルニ、小山、松田、今原、小林

街はずれのカフェがコンセプトだそう。なんといっても衣装がかわいくておしゃれ!チェック、ボーダー、水玉模様のカラフルな衣装を身にまとっています。これら衣装は浅田さんが似合うと思ったものをセレクトしたそうですね。この辺りのセンスは非常に神がかっていると思います。とくに、中村優くんのチェックシャツに水玉ネクタイはとてもおしゃれで似合っています。

リンク内に設置された大型モニターには森の中の一軒家のカフェが映し出されているんですが、まるでそのカフェからスケーターが外に出てくるように見える演出となっています!大型モニターが目の前になるショートサイドで観戦する方は、ぜひその辺りにも注目して見てほしいです。

この演目では、通常のアイスショーでは死角になりがちなロングサイドのスケーター出入口付近(ロングサイドの一番奥)にファンサしてくれるのが本当に嬉しいです。この辺の席は正直ほとんどスケーターが近くに来ないので、ハズレ席になりがちなんですが、その辺りも考えてプログラムを作ってくれたんだと思います。初回の滋賀公演にはなかったので、途中から追加してくれたようです。公演を重ねるごとに進化していくアイスショーBEYONDですね!

ところで、このプログラムでは冒頭にスケーターが何かを配ってくれています。(ポストカードくらいの大きさなので、サイン入りのカードと予想…)1列目ロングサイドの方は、もらえるようにスケーターにアピールしてみましょう。

約2年ぶりにトリプルアクセルを決めた浅田真央さんのファンにとっては非常に思い出深いプログラムです。こちらは、過去の浅田真央さんのプログラムとは全く異なる演目となっています。

個人的に、このプログラムはかなりお気に入りです。BEYONDの演目で1、2を争うくらい大好きです。キャスト全員がすごく楽しそうで、自然体で、「スケートが好き!」という気持ちがすごく伝わってきます。

また、浅田真央さんの動きが今までにないほど柔らかな動きで、新しい浅田真央をこのプログラムで見ることができました。

3.ラベンダーの咲く庭で(2007~08 SP)

出演スケーター:今井、柴田

今井遥さんと柴田嶺さんの2人で、かつて浅田真央さんが演じた名プログラム「ラベンダーの咲く庭で」を再現します。

前半は今井さん、中盤は柴田さんのソロ演技、最後のステップ以降は今井さん・柴田さんのペア演技となります。なんといっても見どころは、2人でかつての浅田さんのステップ再現でしょう。非常に見ごたえがあります。

このプログラムで2人が演じた愛しあうカップルは結ばれたのかどうかですが、私は最後の最後にすれ違って結ばれなかったと推測しています。

その根拠となるのは、最後の2人の振り付けです。これは本当に先日BEYOND11回目の観戦で気が付いたことになるんですが、最後のポーズを決める直前に柴田さん・今井さんは2人少し離れたところに立ち、柴田さんは今井さんの方向を見ている。

しかし、今井さんはその時ツイズルをしていてその視線に気が付いていない。柴田さんの方向は全く見ていないんです。それが、最後のポーズでは今井さんが柴田さんの方を見たにもかかわらず、今度は柴田さんが今井さんに対して背を向けてまるで拒絶するかとようなポーズをとります。彼女は自分のところには来ない、それならばこの未練は捨て去ろう…とでも言うかのように。

嚙み合わない歯車、重ならない男女の視線って素敵やん。

愛し合っていた2人は最後の最後にすれ違って結ばれたなかったんだなと思わせる素晴らしい演出でした。

4.Say Hey Kid(2001~03 SP)

出演スケーター:松田、エルニ

松田悠良さん、エルネスト(以下、エルニ)さんが演技します。前半が松田さんのソロ、途中からエルニさんが入ってきてペア演技となります。大人っぽいジャズナンバーのプログラムです。

冒頭ムービーでは、松田さんが田村・山本・中村の3人組からの誘いを断って夜の街に繰り出す様子が映し出されています。

実はこのプログラムは、浅田さんのかつてのプログラムが記録として残っていません。トリプルアクセル(3A)、3回転3回転3回転(3F-3Lo-3T)、3回転3回転(3Lz-3Lo)を演技開始1分以内で決めた2002年全日本選手権フリー放送のダイジェストとして当時のショートが残っているのみです。

しかし、そのダイジェストとして残っている冒頭の振り付けを松田さんが再現してくれています!そのあとの振り付けも、もしかして当時の浅田さんのプログラムの振り付けなのでは…?と考えると夢があります。ちなみに、先のI Got Rhythmでのステップの振り付けが取り入れられています。

松田さんは冒頭のソロ部分で、2A,3Tのジャンプを跳びますが、初回の滋賀公演では3T単独ジャンプだったのが、次第に難易度を上げて今では3T-2T-2T-2Tを跳んでいます。まさに進化していくアイスショーBEYOND。

このプログラムは松田さん、エルニさんの2人で行う高速ステップのシンクロがすごいです。エルニさんが当初怪我で休演が続いていた頃は最初から最後まで松田さんのソロ演技だったんですが、ペア演技になることでさらに良くなりました。どちらか一方だけを見るのではなく、少し遠目から2人両方を見ることをお勧めします。

5.Pick Yourself Up(2004~05 EX)

出演スケーター:田村、中村、山本

松田さん、エルニさんが作った雰囲気を引き継ぎ、さらにムーディーな雰囲気になっていきます。田村岳斗先生、山本恭廉くん、中村優くんの3人で演技を行いますが、Say Hey Kidの冒頭ムービーで松田さんに3人はふられているので、3人でバーに飲みに行こうかとでも言うような雰囲気です。

あの…これは言っていいのかわからないんですが、中村優くんは立川千秋楽公演前に怪我の影響で休演+復帰後の出演するプログラムを大幅に制限していました。

そのため、立川千秋楽公演の最終盤の公演では、中村優くんはPick Yourself Upの冒頭だけ田村先生、山本くんと一緒に出てきて、Say Hey Kidを演技し終わった松田さんに上着をかけてリンクから裏手に戻っていきます。「…え?その演出だと、中村優くんの誘いに松田さんのってない?」と思ったり思わなかったり。まあ、雰囲気にはあっているから良いでしょう。

田村先生が親分、子分が山本くん・中村くんというような感じでしょうか。3人がそれぞれジャンプを跳ぶパートがあるんですが、そこで中村くんがトリプルアクセルを跳ぶことがあるので、トリプルアクセルを見れるとお得感があります。

ちなみに、この3人それぞれの見せ場のジャンプパートは、立川千秋楽公演の最終盤の公演では、中村優くんはジャンプを跳ばずスピンを見せてくれます。観客のみんなは中村くんが怪我で苦しんでいてようやく復帰できたことをわかっているので、中村くんがここで出てきたときの歓声は本当に大きかったです。公演中盛り上がったタイミングの3本以内には間違いなく入っていたでしょう。

おわりに

今回の記事では、BEYONDの演目紹介を行いました。かなり演目自体がたくさんあるので数回分けての紹介となります。15演目なるので、5演目ごとの紹介になると思います。

その他のBEYOND紹介ページはこちらです👇

★BEYONDがどんなアイスショーなのか解説しています。

 ★BEYONDの演目について解説しています

★BEYONDがなぜ成功したのか考察を行っています。

★立川千秋楽公演の現地観戦記録です。

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この記事を書いた人

ただのフィギュアスケートファン。フィギュアスケート現地観戦し始めて10年前後。現在も日本国内の大会・アイスショーに出没しています。
このブログでは現地観戦の感想、日々感じたことをのんびり書いています。

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