ジャパンオープンの新しいチケット販売について

2023年8月8日にジャパンオープンの情報が公表されました。今回ジャパンオープンのチケット販売は、需要動向に応じてチケット価格が変動するダイナミックプライシング(変動価格制)と、ホスピタリティパッケージ付通し券の販売という新しい試みが行われます。

このチケット販売の新しい試みについて、情報をまとめたうえで見解を述べたいと思います。

目次

ダイナミックプライシング(変動価格制)

制度の概要

ダイナミックプライシング とは

試合・公演日程、席種、市況、販売状況など様々なデータ分析を基にAIによる需要予測をおこない、需要に応じたチケット価格の変更を自動的におこなうことで、ファンの皆様のニーズに応じた“適正価格”での販売をおこなう仕組みです。

チケット料金の定価は設定されているものの、チケット料金の上限下限は設定されておらず価格が変動するとのことです。

私見

サッカーやプロ野球等では取り入れ始めているとのことですが、これらスポーツとフィギュアスケートの違いは試合数や気候によって受ける影響が全く異なることでしょうか。リーグ戦であればその試合の重要性が随時変化しますが、ジャパンオープンという試合の重要性は変わらないですし、やや悪天候だったとしても室内競技なのであまり影響がありません。

そう考えると、チケット価格に影響を与えそうな要因としては、同時期に開催される関東選手権等の出場選手・有観客開催の有無や、チケットの売れ行きあたりでしょうか。また、出場選手が変更になった際もチケット価格が変動する可能性が高いように思われます。

もちろん安くチケットを購入できる可能性もありますが、私たち購入者の立場からすれば、不満が出そうだな~という気もしました。情報収集してみましたが、他の競技等におけるダイナミックプライシングでは、売れ行きが良い下位座席よりも売れ行きが悪い上位座席の方が価格が安くなった事例もあるんだとか。B席よりもA席の方が値段が安くなるみたいな状態ですね。今回のジャパンオープンではチケットの定価に差が開いているので、そういった事態が起きないと信じたいですが…。

また、自らが購入した後に値段が下がっているとどうしても不快に感じますよね。この制度は上手く作用すれば良いけど、失敗したらファン離れを招きかねない…劇薬ではないかと思います。今回のジャパンオープンでは上限下限の設定がない価格変動になっているので、上限下限を設定するだけでも良くなりそう。そこは今後に期待したいところです。

ホスピタリティパッケージ付通し券

制度の概要

ホスピタリティパッケージ付通し券 ¥100,000

  • Premium席最前列保証
  • ジャパンオープン&カーニバルオンアイス通しチケット
  • アーリーエントリー(開場の60分前)
  • ジャパンオープン・カーニバルオンアイス間の退場不要
  • カーニバルオンアイスのリハーサル観覧可
  • ジャパンオープン開始前に、ホワイエで佐藤有香さんによる見どころ解説トーク(JO開始前)
  • 軽食&ドリンク付
  • お土産付(プログラム、非売品グッズ)
  • 専用トイレあり

私見

ホスピタリティパッケージ付通し券については、TwitterのTL上で「私が一番応援している選手が出るなら10万円出していたかも…」というツイートが散見されました。私も全くの同意見で、「アナスタシア・グバノワ出すなら10万だしたけどね」と来年のグバノワ招待に向けて木下グループと日本スケート連盟にプレッシャーをかけてみました。

10万円という普段のチケットと比較してかなり高額になるので、「このスケーターが狂うくらい好き!!!」という情熱があって狂っていないと、なかなかこのチケットには手を出せないのではないかと思います。富豪の方は別ですが。

ところで、ジャパンオープンのPremium席は¥26,000、カーニバルオンアイスのPremium席は¥25,000で合計¥51,000となります。ホスピタリティパッケージ付通し券の¥100,000との差額は約5万円。Premium席確保以外の特典に5万円の価値を見出せるかどうかが購入するか否かのポイントになります。

個人的に良いなと思ったのは、カーニバルオンアイスのリハーサル観戦、佐藤有香さんの解説トーク、専用トイレあたりでしょうか。ただ、一方で、これら特典に5万円出すかと言われると個人的には”No”かなと思います。2~3万円であれば購入検討する人が多いのではと思いますが、5万円あればNHK杯で全日程観戦できますし。

ただ、取り組みとしては非常に面白いです。今回のチケットの売れ行きを見ながら制度改善を行いつつ、全日本やNHK杯等でも行ってほしいと思います。

まとめ

今回ジャパンオープンで行うダイナミックプライシング(変動価格制)、ホスピタリティパッケージ付通し券のいずれも新しい試みとして非常に面白いと思います。言い方は良くないですが、ジャパンオープンこういった新しい取り組みを試すにちょうど良い大会かもしれませんね。

推測ですが、2023年7月に開催されたドリームオンアイスでは、観客の入りが非常に悪かったです。初日の金曜日公演は2割程度しか座席が埋まっておらず、それ以外の公演でもなんとか5割程度座席が埋まっているという状況でした。チケット収入減を受けて、対応策を考えたのではないか?と思います。

いずれにしても、変わろうとして色々な取り組みを行うことは良いことですので、スケート連盟を応援していきたいと思います。

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この記事を書いた人

ただのフィギュアスケートファン。フィギュアスケート現地観戦し始めて10年前後。現在も日本国内の大会・アイスショーに出没しています。
このブログでは現地観戦の感想、日々感じたことをのんびり書いています。

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