情報まとめ
紀平梨花選手が右足距骨疲労骨折の影響で、2023年中部選手権へのエントリー見送りを発表しました。
今回問題になった箇所も北京オリンピックシーズンに痛めていた箇所と同じです。
まず最初に2021年7月に最初の右足距骨疲労骨折が判明。北京オリンピック最終選考会である全日本選手権はシード権を有していたため、大会には一切出場せず、ギリギリまで2021年12月全日本選手権への出場を模索していました。しかし回復が間に合わず、全日本選手権も欠場。北京オリンピックシーズンである2021~22シーズンは全休となりました。
その後、2022年9月の中部選手権で競技復帰。しかし、この時も「右足は2日前に練習を2回したら痛くなって、昨日はオフにしました。足のことを考えれば本当は出たくなかったんですけど全日本を捨てるのは、ちょっと無理と思って出ることを決めました」と語っており、完治はしていませんでした。
その後、グランプリシリーズにも出場しましたが、やはり完治していないということでジャンプの構成は落として演技していました。しかし、2022年12月の全日本選手権で再度怪我の状態が悪化。その後は一切大会やアイスショーに出場していませんでした。
そして、2023年9月4日に2023年9月中部選手権エントリー見送りを発表しました。
影響を考える
全日本選手権に出場できない
中部選手権は全日本選手権の予選会を兼ねています。紀平選手は全日本選手権のシード選手ではないため、中部選手権のエントリー見送り=全日本選手権に出場ができないということになります。
去年の今頃は、全日本を捨てられないと語り中部選手権に強行出場しましたが、今年はその「捨てられなかった」全日本選手権を諦める決断をしました。
強化指定から外れる
グランプリシリーズカナダ大会はまだ出場の可能性があるので確定ではありませんが、来シーズン(2024~25シーズン)は強化指定から外れる可能性が高いです。
以下記事でもまとめていますが、日本の強化選手認定における全日本選手権のウエイトは非常に大きいです。全日本選手権13位以下、もしくは全日本選手権に出場していない選手はグランプリシリーズに出場することで強化指定を受けることができるので、狙えるのはここしかありません。
しかし、グランプリシリーズの招待を受けるためにもシーズンベストや世界ランキングの上位が必要であり、ここを取るにも試合に出る必要が…と八方ふさがり状態です。
可能性があるとすれば、NHK杯の地元枠、あと今も運用ルールとして残っているかわからないですが、復帰枠ですね。過去10年以内に世界選手権6位以内に入ったスケーターが、競技大会に復帰する際に1度だけグランプリシリーズ2戦派遣してもらえるという制度です。これがまだ残っているのであれば、紀平選手は2019年世界選手権4位なので2戦獲得できます。そして、それは強化指定A認定につながります。
おそらく、2024~25シーズンはオリンピックプレシーズンであり重要なシーズンであるからこそ、2023~24シーズンは無理をせず完治を優先したんでしょう。2年くらい長引いているので、何とか完治させて復帰してほしいところです。
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