はじめに
今回の記事では、国会図書館の利用方法をまとめています。
タイトルでは、「スケオタ的~」と付けましたが、スケオタでなくとも国会図書館の利用方法について参考になると思います。スケオタの方は「こんな使い方があったとは!」と思っていただけると幸いです。また、スケオタ以外でも何かのファンをしてる方にとっても参考になるのではと考えています。
ホゲータ、ここが国立国会図書館だよ。
国会図書館とは何か?
国会図書館とは何か、Wikipediaの解説が端的でわかりやすいです。
国立国会図書館(こくりつこっかいとしょかん、英: National Diet Library)は、日本の国会議員の調査研究、行政、ならびに日本国民のために奉仕する図書館である。また、納本制度に基づいて、日本国内で出版されたすべての出版物を収集・保存する日本唯一の法定納本図書館である。
やはり一番の特徴は、日本国内で出版されたすべての出版物を収集・保存しているという点でしょう。公共図書館・大学図書館では保管している書籍等に限りがありますが、国会図書館では日本国内で出版されている限り保管されている書籍等の制限がありません。「あの本読みたいな」と思ったら、国会図書館に行けば基本的にすべて利用できるわけです。
アクセス
国会図書館は、東京本館・関西館・国際子ども図書館がありますが、本記事で説明の対象とするのは、東京本館と関西館とします。
東京本館
東京メトロ
A.有楽町線永田町駅2番出口から、徒歩約5分
B.半蔵門線、南北線永田町駅3番出口から、徒歩約8分
C.丸ノ内線、千代田線国会議事堂前駅1番出口から、徒歩約12分
私は数十回国会図書館に行っていますが、Aのルートで行くのが一番迷わないのでおすすめです。
関西館
最寄り駅 | バス路線名 | 停留所 | 所要時間 |
---|---|---|---|
JR学研都市線祝園駅/近鉄京都線新祝園駅 | 奈良交通バス
|
国立国会図書館 | 約13分 |
精華くるりんバス | アピタ・コーナン前 | 約15分 | |
近鉄けいはんな線学研奈良登美ヶ丘駅 | 奈良交通バス
|
国立国会図書館 | 約15分 |
関西館は正直アクセスが悪く行きにくいです!!!
最寄り駅に着いてから、バスの移動が必要になります。
東京本館は東京駅からさほど時間がかからず行けるだけに、関西館はなぜこんなところに作ってしまったのか…。
国会図書館の利用方法
利用者登録
国会図書館を利用するには、まずは利用者登録をしましょう。
満18歳以上の方であれば、誰でも利用者登録することができます。本登録・簡易登録の2種類の登録方法がありますが、正直なところ簡易登録するメリットはほとんどありません。簡易登録は本人確認書類の提出不要で簡単に登録できますが、利用できるサービスが制限されてしまうので本登録してしまいましょう。以下は本登録に絞って説明します。
本登録の方法としては、2023年5月28日現在以下の方法があります。
- オンラインでの登録
- 来館での登録
- 郵送での登録
一番手っ取り早いのは、「来館での登録」です。オンラインや郵送だと困ったときに人に聞けないので、来館して係員の方に教えてもらって登録手続きを行うのが一番間違いないです。また、来館して登録だと、その日のうちに登録手続きが完了して利用できますが、その他の方法だと本人確認等に時間を要します。遠方の方でなければ、来館して登録を行うのがベターでしょう。
入館手続き
国会図書館には通常の公共図書館とは異なり、館内に持ち込めない物が多数あります。以下の物品が持ち込み不可となります。
(1) B5 判以上の大きさの不透明な袋物等(かばん、紙袋、封筒等)
(2) コピー機、カメラ、ビデオ録画機、スキャナー等
(3) 刃物類(カッター、かみそりの刃を含みます。)
(4) 傘(折り畳み傘も含みます。)
(5) 動植物
(6) その他、資料の保全、館内の安全、良好な利用環境の維持等のため国立国会図書館が持込みを不適当と判断したもの
国立国会図書館東京本館及び関西館における来館利用上のお願いより
かばん等も持ち込み不可となっています!
それではどうするのか?
館内にはロッカーが設置されているので、そこで荷物を預けます。そして、ロッカー近くに透明なカバンが設置されているので、カバンを借りて自らのスマートフォン、財布(後述しますが財布はめちゃくちゃ必要になります)、利用者カード、その他必要な物を入れて入館します。
駅の改札みたいなゲートがありますので、そこに登録利用者カードをかざすことで入館することができます。
書籍等の利用
利用申し込み
国会図書館に保管している書籍等はほとんどが書庫内で保管されています。利用するには、利用申し込みを行う必要があります。館内にはパソコンが多く設置されているので、空いているパソコンを見つけて「国立国会図書館オンライン」から資料の検索・申し込みを行いましょう。
一度に利用申込みできるのは、図書が5点、雑誌が10点までです。
受け取り
書籍等の到着には20~30分程度かかります。気長に待ちましょう。
到着したかどうかは館内のパソコンで確認ができますし、受取カウンターにも案内が出ます。
書籍等の到着が確認出来たら、受取カウンターで利用者カードを提示して受け取りましょう。
ここでの注意点として、国会図書館の所蔵資料はすべて館外に持ち出すことはできません!!!通常の図書館とは異なり、貸出対応は行っていないので、館内で読みましょう。
利用が終了したら、受取カウンター近くの返却カウンターで返却しましょう。
複写する
受け取った書籍等を読んでいて、「ここは素晴らしい!コピーしたい!」と思うこともあるでしょう。そんなときは、資料の一部分(1著作物の半分まで)を1人1部までという制限はありますが、複写サービスを利用することが可能です。
- 館内のパソコンで「複写申込書作成」を選び、申込書を作成する。
- 作成後、申込書が印刷されるので、複写したいページを記入する。
- 複写したいページにしおり(複写カウンター付近にたくさん置いています)を挟む。
- 申込書、利用者カード、複写してほしい書籍等を複写カウンターに持って行って受付
- 館内のパソコンで複写が完了したかどうか確認できる。
- 複写が完了したら、複写カウンターで料金を支払って受け取る。
ここで複写料金を支払う必要があるので、財布か小銭入れは館内に持ち込む必要があるのです!!
(あと食堂や喫茶店があるので、そこでもお金を使う可能性があります。)
デジタル化資料の利用
書籍等の原本ではなく、データで閲覧ができる場合もあります。その場合は館内のパソコンから閲覧をすることになります。データ化されている資料は歴史的に価値のある資料、博士論文が多い印象があります。一部館外からでも閲覧できますが、ほとんどが館内限定資料となっています。
また、国会図書館は日本国内の公的機関のホームページについてもアーカイブを保存しています。こちらについても、館外から閲覧できるもの、館内限定の両方がありますが、先述のデジタル化資料よりは館外から閲覧できるデータが比較的多い印象があります。
スケオタ的国会図書館の楽しみ方
スケーターの書籍を楽しむ
先述したとおり、国会図書館には日本国内で出版されたすべての出版物が保管されています。つまり、スケーターが執筆した書籍や、インタビュー記事、販売されていればアイスショーのDVD等も保管されており、利用することができるわけです。
例えば、保管されている資料を「著者名:浅田真央」で検索すると、全26件がヒットします。内容を見ると、サンクスツアーのDVD、2017年THE ICEのDVD、彼女のエッセイや写真集がヒットします。これらも館内利用が可能です。「著者名:羽生結弦」で検索するとどうでしょうか。蒼い炎や、早稲田大学の紀要に掲載された彼が卒業論文として執筆した論文がヒットします。
これら資料についても、館内限定ではありますが利用可能です。
過去の新聞を見て思い出に浸る
国会図書館では、過去の全国紙、地方紙、業界紙、政党紙、スポーツ紙等の新聞も所蔵されています。応援しているスケーターが活躍した時期のオリンピック・世界選手権の行われた日程の新聞を見ることも可能です。
日本スケート連盟の過去のホームページを見る
先述した国立国会図書館インターネット資料収集保存事業によって、過去の日本スケート連盟のホームページを見ることもできます。スケ連のホームページは館内限定公開となっているため、館外からは閲覧ができません。
最も古いデータで2017年11月時点のホームぺージとなりますので、他の保存されているホームページと比較して期間は短いですが、過去のホームページを閲覧することができます。
ちなみに、私は先日この方法で過去の強化選手リスト、国際大会派遣選考基準のデータを引き出してきました。2017年11月時点のホームページ内にバンクーバー五輪辺りまでのデータが残っていたので、それらを含めてデータを入手しています。これらデータを使用して今後分析を行う予定ですので、その点についてはまたのお楽しみに。
まとめ
今回の記事では、国会図書館の利用方法・スケオタ的活用方法を紹介しました!
国会図書館はお堅い印象が強く、なかなか一般人がよりついていない印象がありますが、活用方法次第で色々楽しみ方がありますし、非常に便利です。また、今回は来館しての利用前提でしたが、遠隔複写も可能であり、館外からでも「この本のこのページを印刷して!」という申し込みをすれば、後払いで印刷物を送ってくれるサービスもあります。
今回「スケオタ的」として紹介しましたが、国会図書館を新たに利用したいと考えている方、フィギュアスケート以外のファンの方にとっても「こんな利用方法があるんだ!」と思っていただけたら嬉しいです。
ご自身に合った活用方法をぜひとも試してみてください。
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