この記事で書いていること
2023年3月にロシアで開催されたプロ・アマチュア問わず参加できるエキシビション大会で、2018年平昌オリンピック銀メダリスト エフゲニア・メドベージェワは新プログラム”Высоко”を披露しました。個人的にこのプログラム、そしてこの時の演技はメドベージェワの強い意志を感じ、今シーズン1番感動しました。今回の記事ではメドベージェワの”Высоко”について、私の解釈を語ってみようと思います。
まず最初に、メドベージェワは反戦を訴えた非常に勇気のある女性であるということをお伝えしておきましょう。彼女はあの日、ウクライナ国旗を思わせる空の写真と共に以下のようにInstagramに投稿しました。(なお、以下の文章はメドベージェワのインスタ文を機械翻訳にかけたもの)
この一週間で、私は十数年成長したような気がします。でも、私はそんな風に成長したくなかった。私は、芸術と善良さの理想を信じて生きてきた、ただの女の子で、いつも素朴で面白い人だった。
そして、これからも素朴で面白い存在であり続けたいと思います。朝にTikTokの面白い動画を見ながら、ポジティブな気持ちで一日をスタートさせるだけで、政治的な出版物のニュースフィードを更新するために手を握ったりはしません。
そう、私は理解しています。多くの人々が今、より悪く、より恐れ、より耐えられない状況にあります。だからこそ、私は毎日、自分の中にある思いを大切に生きているのです。平和、相互理解、犠牲を伴わない交渉力と引き換えに、自分の目標や夢のどれかを交換したいのです。すべての人に幸福を!
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メドベージェワが演じる”Высоко”
このプログラムは、2018年平昌オリンピックのフリースケーティング「アンナ・カレーニナ」のフィニッシュである汽笛と共に電車に身を投げるマイムと共に始まります。リンクの大型モニターに最終滑走であったメドベージェワがキスクラで点数発表を聞く様子が映し出され、「エフゲニア・メドベージェワ、銀メダル!」の声が響きます。
そして、平昌オリンピック銀メダルが確定したキスクラを見届けた後、現代に戻りメドベージェワは演技を始めます。演技が進むにつれてメドベージェワの顔に笑顔が生まれ、動きも良くなっていくのがわかります。
そして、最も印象的なシーンです。曲の最後のサビの前にメドベージェワが動きを止めるのですが、観客がリンクに流れる曲に合わせて”Высоко,Высоко…”と歌いだすのです。メドベージェワは驚いたように観客席を見渡し笑みを浮かべます。そして、光るスポットライトへ向かって走り出します。最後は決意めいたような、何かを振り切るような強い表情で演技を終えます。
“Высоко”とは何か
“Высоко”とはどのような意味か、また歌詞がどのような意味かが分かれば、このプログラムをさらに理解できると思います。これまた機械翻訳を使用して翻訳するとサビ部分は以下のとおりになりました。これだけでどのような曲なのかがわかるのではないでしょうか。
高く、高く、高く
そして、翼を広げて
高く飛ぼう
高く、高く
そして翼を広げて
高く飛び立とう
メドベージェワが表現したかったこと
メドベージェワが”Высоко”を演じることによって成し遂げたかったこと、それは
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